もち米を蒸して作った糊を熱湯で湯がき，米の粒をすり鉢ですりつぶして作った「防染糊」を柿渋を塗った和紙を円錐状にして絞り出し線を描き柄を表現します。
その糊が乾くのを待って藍のカメに生地を沈めることで出来上がる筒描き。

その昔、出雲地方から始まったこの文化はやがて女性が嫁入りする時には、必ず道具と一緒に実家の紋を入れて持たせるという、親が娘にする最後の贈り物として全国に広がっていったようです。
これは、永い間…蔵などで眠っていた古い筒描きをコートに仕立てたものです。

着物の上からも着て頂けるようにラグラン袖で袖幅は広く作られています。
シンプルな着物衿は太く前立てが取られていますがスーツなどに羽織っても、デニムなどに合わせても、粋な情景で人々の目には映るはずです。

かつては皇室専用の紋でしたが、誤って下々の者が使ったため皇室では使わなくなったといわれています。
神鳥と言われている鳳凰が留まる木とされている桐が,デザインされているのもそういう意味かと思いますが、今では、一番ポピュラーに誰でも使える紋として扱われています。

この商品は古布という布の骨董品を使い仕立ています。
経年による汚れや擦れ、又小傷や色褪せ等が多少あることをご理解下さい。
痛みの有る場所は出来る限りの補修はしておりますが、全てが新品のように
完璧ではございません。どうかご理解頂きお求め頂きますようにお願いいたします。